感想『ジョーカー』理屈なんてないよ。だって狂ってるからね。
人生のとある節目に出会う映画は、時に良くも悪くも、その後の人生に重大な影響を及ぼすことがある。
今作のモチーフとなった『タクシー・ドライバー』などはまさにそういった類の”劇薬”指定の映画で、
精神疾患を抱えた1人の男が、社会や異性との接点を失った果てに暴走し、やがて出会った「娼婦の少女を救う」という大義名文を得て、ギャングの巣窟に単身乗り込み、ギャング共を次々と私刑にしていくわけだが、
主演のロバート・デニーロのまさしく狂気に肉薄したビジュアルと演技、雨に濡れたNYの夜景をバックに妖しく輝くイエローキャブという映像美も合間って、一種の狂気への憧れと共感を抱かせる、危険な出来栄えであった。
今作、『ジョーカー』もはたして、多感な10代の頃に出会っていたなら、
恐らく今作の持つ妖しさにあてられて、夜な夜な顔を白に塗ったくり、クネクネとリボルバーを握りしめて、鏡の前で踊っていたかもしれない。
(以下、ネタバレあり)
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※ネタバレ有り※ 感想『トイ・ストーリー4』複雑を極めた現代で、完璧に理論武装された秀作。〜ゆえに僕はまた観たいとは思えないのだ〜
公開から1週間ほど経っていますが、初日に観ていました。国内では賛否が分かれているようですね。
なんとなく理由も察せますが、それはのちほど。
本業が忙しくなりすぎて、観れる本数がグンと減ってしまい、
「まずは話題作から観ておくか」と、ミニシアター系の作品をなかなかカバー出来ない日々が続いています。
いままでは、なるべく画像や動画をたくさん盛り込んだ記事を心がけていましたが、どうしても一つの記事を書ききるまでに時間がかかってしまうので、以降はテキスト中心に、なるべく摂取したものを整理して消化しつつ、書いていけたらと思います。
「こんな意見もあるのね」くらいのライトさで読んで頂けたら。
それではやっていきましょう。
平成最後の総決算 『ザ・バニシング -消失-』『ヘンリー -ある連続殺人鬼の記録-』戦慄のダブル殺人鬼映画特集_IN_シネマート新宿
もうすぐ年号が変わります。
新年号は”スーパーコンボ”だそうですね。
個人的には割と、どうでもいいですが。
●GWで沸き立つ巷は『アベンジャーズ エンドゲーム』の話題で持ちきりで、かくいう私も、10年近く付き合ったMCUの集大成の前にただ語彙を失うばかりで、出来の良し悪しはともかく「足繁く劇場に通う日々」に一つの終わりが訪れたことにただ寂しさを感じるばかり。
ともあれ本題です。この華のGWに何をと思われるかもしれませんが、
新宿のシネマートにて、『ザ・バニシング -消失-』上映公開記念と称し、『ヘンリー -ある連続殺人鬼の記録-』とのダブル上映という恐ろしい特集がやっていたので、つい足を運んでしまいました。
なので今回は特別編。二人のシリアルキラーを描いた悪夢のスーパーコンボ的な2作品をぶっ続けで鑑賞したせいで、死と血流の大晦日となりました。
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『ゴジラ1984 コンプリーション』発売記念トークイベント 84ゴジラ復活トーク』 イベントレポート 2019 0223
去る2019年2月23日に新宿ロフトプラスワンにて行われた、
『ゴジラ1984 コンプリーション』発売記念トークイベント 84ゴジラ復活トーク』
1984年(昭和59年)12月15日に公開されたゴジラシリーズの第16作である『ゴジラ』のファンブックの発売を記念し、当時、制作に関わられたスタッフをお呼びして当時のお話を伺おうという趣旨のこの企画。
『ゴジラ1984』といえば、ファンとしてはなんとも複雑な思いの残る一作ではありますが、個人的にはちょっとアレなところも含めて大好きな1本でございましたので、友人からのお誘いを受け、ホイホイと参加して参りました。
このイベントで明らかになった事実も多々あり、なかなかブっとんだイベントでした。
続きを読む感想『アクアマン』海中ド迫力ファンタジー!凶暴な外人レスラーこと”モモアマン”凱旋の宴を目撃せよ
巷で話題の『アクアマン』新宿にて公開初日にウォッチしてきました。
アメコミものではありますが、初見でも分かりやすく、万人でも存分に楽しめる内容になっていたので、ぜひともこれは布教せねばと妙な責任感に狩られる名作でございました。
それではやっていきましょう。
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