『#マトリックス レザレクションズ』※ネタバレあり感想 #ぶっちゃけ映画感想

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最速上映で観てきました。ツイッターで記載した内容のまとめです。

以下、ネタバレしまくり感想です。

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ある意味で、ほかの人の感想を聞きたい映画2021年度ナンバーワン。

「おっ」てなるとこも無くはなかったけど、圧倒的に「なんじゃこれ…」と思ったのが正直なところ。


”バイナリー”とか”モーグル”とか色々な用語が飛び交い、いかにも”考察してください”と言わんばかりだったけれど、ちょっとトータルの出来が悪すぎて、前のめりに色々考えたところで「その先に何があるんですか…?」という虚しさ気持ちが勝ってしまったのでいったん総括としては寝かしたいと思います。以下、感想。

■監督自身の性転換の話題も相まって、ラストでトリニティが救世主として開眼するっていうのはある種のエモがあったし、ネオの物語はトリロジーでほぼ完結していて、今作はトリニティの物語だったとして考えるとまぁそこそこスッキリする部分もあった。それにしてもエピソードの盛り込みが雑で、もうちょっと描き方あるだろ…とは思ったけど。

粒子で姿を保っているAIとか、離反した機械生命体との共存の可能性も示唆しているのはありきたりと言えばありきたりだけど、時代性を感じて良かった。でもクジャクに関してはロボットのクセにまばたき機能はあるし、個人的には全く共感できないデザイン性だった。

前フリがなげ~~~~~~~~~~!!!!!!!!!
こんなん10分でできるやろって内容を60分近くかけてやってるので、異常にテンポが悪い。


後述のカメラの退屈さも相まって拷問のように感じたシーンがかなり多かった。これは本当に擁護できないレベル。

■今回はオタク的なブレインだったリリー・ウォシャウスキーの不参加が映画全体の出来を悪い方へ導いてしまっていて、やたら頭でっかちな内容で、娯楽としての映画の魅力がほぼ無いのが本当に残念だった。


別のツイートでも書いたけど、アクションもカメラワークもサントラも本当にダメ。バストショットメインの芸の無い切り返しのカットが多くてここはマ~~~~ジで退屈した。

■衣装も絶対に1作目より予算増えているはずなのに、今作の方が安っぽいってどーなのよユエン・ウーピンビル・ポープドン・デイヴィスキム・バレットの偉大さを改めて実感した。

■キアヌはもうずっとジョン・ウィックの装いのままなのかな…まぁ、契約とかあるだろうしな…って思ったら

ガッツリ坊主になってんじゃん!!!

実際はVFXか知らんけど、そこは普通にネオとしてのいつものビジュアルで出せたでしょ!!って思った。


マジで意味が解らん。ファンサって知ってる?

■「マトリックスのスタッフ再集結!!」のキャッチコピーに名作無しと個人的には思ってるけど、
再集結しようがしまいが、ある条件下のその時代にしか生まれない芸術は確かに存在する、と今作で実感しましたね。

■ネオがまだマトリックスに囚われている頃のフィクションとしての『マトリックス』はあくまで”ビデオゲーム”だったけど、あからさまに”映画”のメタだったし、なんでわざわざ”ビデオゲーム”に限定したんだろ?


ちょっと他人事みたいに聞こえたからそこは素直に「かつてマトリックスっていう映画があって…」で良くない?とは思った。ネオはそれの主演俳優で…みたいな。メタ構造の練り込みの仕方が中途半端でイライラした。やるならちゃんとやれ!

■前半で「ファンは完成された作品ほど、安易な続編がキャスト一新で作られることを本気で嫌悪する」みたいな事を言わせておいて、本当に今作で全くその通りの続編を作ってくるセンス。どこまで本気なのか分からないのが一番恐ろしい。

■ネオの弾丸止めが、その場でピタピタッと固定される(ジョジョ第5部のクラフトワークみたいな)ビジュアルじゃなくて、謎バリアーみたいなチープ表現になっていたのが本当につまらなかった。

首元に新たな端子が追加されていて、何か別の拡張機能があるのかなって思ったけど特に生かされず……何なんだホントに……

■トリニティが子供に対して愛着を持っている様子がほぼ無かったので、後半「まさかマトリックスのほうを選ぶのか…!?」っていう展開の引きになってすらいないのは本当にお粗末だった。

子供を使ったのは許せない」ってこっちのセリフなんですけど!?

ただし、チャド・スタエルスキが旦那役で、おまけに”チャド”って名前で出てきた時は流石にクスッと笑った。

この映画の中だと一番笑った。