『#アンビュランス』※ネタバレあり感想 「ベイ…あんたって人は…」 #ぶっちゃけ映画感想

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『6アンダーグラウンド6』以来のマイケル・ベイの新作!ヒャッホウ!

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マイケル・ベイって、やっぱりデビュー時からトランスフォーマーくらいまでの印象が強くて、火薬をバンバン使った大迫力の文字通り”オモチャ箱”をひっくり返したような混沌とした映画を作ってくれるので好きなんですが、

 

反面とにかくお下品。しかもシモ方面のネタとか気まず~い!ってなる瞬間、ちょっと病気を疑うような発言をする人をネタにしたようなコメディ演出が多くて、けっこうな確率で「中学生かよ!」って思うことが多かったんですが今回の『アンビュランス』に関してはそうした偏った演出はほぼ無し。

「とにかくデカい声でまくし立てる奴」が場の雰囲気を掌握してしまうっていう有害超えて最早災害感溢れるキャラ造形や、浅ましい奴はとことん浅ましいまま死ぬって流れは相変わらずなんですが、『トランスフォーマー』シリーズで顕著だった性的な面を強調するシーンはほぼ無く(フェラチオを想起させるような演技をわざわざ女優にさせたりとか)すごく見易かった。

ヒロインの救急隊員を演じるエイザ・ゴンザレスも普段はセクシー要因で呼ばれる印象が強い分、今作では肌の露出もほぼなくしっかり心の通った女性として描かれていて好感が持てた。こういうエイザを見たかったんや!!

これならお茶の間にも流せるね(?)

 

今回関心したシーンを列挙していくと、まずは上記の人物造詣の”政治的な正しさ”を意識した作りになっていること。ベイ君大人になったね

上映時間130分あまりでやや冗長に感じたことは事実ですが、意識的に観客を飽きさせないための絵作りや展開を盛り込んでいった痕跡があったので、個人的には大満足な一作となりました。

 

特に今回凄かったのはドローンの世界チャンピオンを呼び寄せ撮影した目まぐるしく移動するカメラワーク。高所から一気に地面に向かって落ちて行ったり車とほぼ平行かそれ以下の地面すれすれを飛翔するドローンから捉えた映像は、間違いなく近年でもなかなかお目にかかれないほどの迫力に満ち溢れていたし、ベイ君、新しいオモチャを手に入れてウッキウキで使ってたんだろうなぁ…と言う情景がありありと浮かびました。

 

気になったのはギレンホール演じるダニーの部下の黒人男性がやたらとおバカに描かれ過ぎてて浮きまくってたとこかな…

 

車を塗り替えて逃走を図るのは『TAXI』でもあったけど、何度も言ってるのに塗料の色を間違えたりそもそもフロントウィンドウにスプレーをぶっかけるのはもう何かの病気か何かでしょ。どう考えても重要な電話なのに「サッカーの試合が~」とか抜かすし、ベイ君のギャグ、あんまり笑えた試しがないんだけど今回は特に酷かった。

 

『ダークサイドムーン』の男性用個室トイレでゲイに間違われるってシーンがあるんだけど、あれくらい失笑しちゃったね…

 

それでもマイケル・ベイ作品が好きなのは前述のとおり、いかにもハリウッドの大作らしい”景気の良い映画”を作ってくれるからで、また新作が出たら劇場に駆け込むことでしょう。