『ザ・プレデター(2018)』鑑賞 「なんと…歪な映画なんだ…」

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初日で行って来ました。『ザ・プレデター

 

エイリアン派かプレデター派かといえば、正直どっちも好きなのですが、

フランス料理とジャンクフードに優劣をつけるようなもんだと思うので、

思いっきりジャンクなもん食わせてくれよ、という意気込みでいざ新宿TOHOへ。

 

 

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今作を手がけたのは、1987年のオリジナル版で物語の序盤で殺されるホーキンス役を演じたシェーン・ブラック

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「ビリー、おいビリー!この前よぉ、彼女のアソコに鼻突っ込んで、ヘヘッこう言った。「オオッ、ホントにでけえな!オオッ、ホントにでけえな!」何で2度も言うのよって聞くから、「言ってねえよ」って。ヘッ、わかるか?ヘヘッ二度目はこだまだ

 

という最高の悪趣味ジョーかまして昇天したナイスガイが近年監督した作品が、

ナイズガイズ

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こちらはオフビートなラッセル・クロウと近年にしては珍しいアゲキャラがピッタリと板についていたライアン・ゴズリングの貢献もあり、なかなかに笑える秀作だったのですが、

 

僕は『アイアンマン3』の地獄を忘れちゃいませんよ。

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主に上のアイアンマンがその年観た中でも屈指の酷さで、

大抵のものは鑑賞後、ある程度酷評しても、後々こっそりDVDでリピートで観てる筆者でも、「流石にこれはもう二度と観る事はないな」と思った映画です。

 

今作は、登場するキャラ紹介で映画のおよそ80%を紹介できてしまうという、恐ろしい映画ですので、以下ネタバレ。ちなみにDVDが出たら購入予定に入れるくらいには好きでした。

 

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”ネタバレ注意!”

 

 

 

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●フジティブ(逃亡者)・プレデター先輩。

まさかの正義ポジだった、動物愛護団体みたいな設定の人。遺伝子組み換え、ダメ、絶対」の信条のもと、

クリーンな”人間狩り”の文化を守るべく、人類の為に”対プレデター兵器”をわざわざ差し入れてくれる劇中屈指のナイスガイ。お茶目な面が目立つが、殺る時は殺る。

プレデター界で1,2を争う「いい目」のオーナー。

 

追って現れたアサシンに戦いを挑むも、刃牙キャラような倒され方をして、

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顔面をワンパンで潰され退場。

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彼が居なかったら今作の評価は地の底だったとマジで思う。

 

 

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●アルティメット・プレデター(笑)さん

別名、アサシン(暗殺者)。「ぼくのかんがえた、さいきょうのぷれでたー

母星からフジティブを追って地球に派遣された。遺伝子組み換えによって強化されたプレデター

体長が通常のプレデターの1.5倍ほどあり、常時マスクでメタンガスを吸引しないといけない体質を、マスクなしでも活動できるよう改造されている。

皮膚は戦闘時に硬質化し、甲殻類のようなスキンに変化する。

知能も高く、恐らくシリーズで初めて長文を使って人類とコミュニケーションを行った。が、喋り過ぎてカリスマ性を失い、”強敵の前ではマスクを脱ぐ”という戦士としての風格も失ったため、全体的にただのオラついた奴という印象がついてしまった。

最終的にはフルボッコの憂き目にあい、なんだかよく分からないままダルマ状態になって遺言を残すことも許されず死亡。

 

やっぱりプレデターは最後に一言しゃべるくらいがちょうどいいよ。

 

 

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●人類側

(左から、プレデターの研究に携わる、口の悪い研究者のトレーガー

すぐマザーファッカーを言いたがる典型的なガラの悪い黒人。ただし、プレデターが捕食をしないのに「捕食者」という名前なのはおかしい。という指摘をされた際に、「うるせぇ、カッコイイからいいんだよ。ファックイェアー」と反論した、ある意味正しい心のオーナー。

 

ネブラスカ。主人公をバックアップする、チームの良心。典型的ないい相棒ポジの黒人。

 

●マッケナ(と、その息子)

今作の主人公。凄腕のスナイパーでありながら、活躍のほとんどは近距離戦闘という、

設定の意味が全く無い謎の存在。ていうかマッケ””ナじゃないの?

 

その息子、ローリーは発達障害を煩いながらも、今作のご都合主義を一手に引き受けてしまうほどの知能の持ち主で、プレデター用語も半日立たずと解析した。

その優秀さはトレーガーも思わず拉致っちゃうほどで、ハーバードを買収して取り掛からせた問題に対処させるほど。どんだけ~。

 

●監督。(シェーン・ブラック)なにかとコメディにしたがるが、どこかセンス的なところで重大な欠陥を持ち、ファンが一番求めるところで空振りしている印象が強い。

今回こそは…!」と一応信じてみるが、やはり凡人は凡人なのだった。

 

今作では、物語のラストにシュワちゃんと共に登場し、シュワの心臓を喰らって見せ、

そのままゲッター線を浴びて100mにまで巨大化。

体内で自爆したネブラスカがトリガーとなり、地球を覆うほどまで膨張した後、

ラジー賞のトロフィーを眼球に突っ込まれ、破裂し消滅した。

 

●ドクター・ケイシーとかなんとか

ただのオリヴィア・マン

名前が浮かぶたび、絶対日本に暮らしてる頃「オリヴィアマーーン!」っていじめられてたゾ。とか思っちゃう。

サイロックなので、大抵の攻撃は無傷で受けきる。健康的なおっぱいと強気が表に出てる顔のギャップがたまらない。

 

●コイル

ナイズガイズ。死ぬときは一緒だぜ!パニッシャー! 

以上。

 

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プレデター・キラー(激寒)

※画像はイメージです

フジティブ先輩が、いずれ来るプレデターによる人類絶滅を危惧し、

命を賭して差し入れてくれた、対プレデター用兵器。

普段は篭手の形状をしているが、装着時は装着者の種別に関わらず、

”人間をプレデター化”してしまう。

 

…は?(威圧)

 

なお、分離後は人間に戻れる模様。恐らく今作の評価を最も下げた要因の一つ

 

筆者は撮影したけど、ボツになったっぽい、”プレデターと人間の共闘”のが見たかったんですけど!

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●今作の良かったところ

フジティブ先輩、まじで尊い。…尊くない? 

 

あとはプレデター恒例のドレッドヘアー「わっさぁ」が今作も観れたところかな。

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全体的にコメディ色が強いですが、問題はプレデターの描き方ですね。

新しい設定は大いに構わないのですが、何故プレデターが愛される作品になっているのかを、もうちょっと分析して欲しかったです。