極私的偏愛映画⑩『ゾディアック』究極のオブセッション映画。演出が冴え、役者が光る。自己内葛藤映画の決定版。

 

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ロバート・ダウニーJr(アイアンマン)マーク・ラファロ(ハルク)に次いで、

ジェイク・ギレンホール(ミステリオ)マーベル映画入りしてしまったせいで、

 

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いずれ「マーベル役者が共演していた映画」として紹介されてしまうんじゃないかとヒヤヒヤする今作。でも、同じくらい観ている間もヒヤヒヤさせてくれる、ゼロ年代一桁に制作された、デヴィット・フィンチャー監督の傑作スリラー。

 

それでは、やっていきましょう。

 

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ミニマル映画ゲマインシャフト第3回大会 感想レポ

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去る1月18日に行われた、ミニマル映画ゲマインシャフトというオムニバス形式、短編映画の上映会に行ってきました。

直接的なきっかけとしては、本プログラムで上映された『穴を掘る』の監督、矢川健吾さんからのご招待だったんですが、当日は別作品の撮影で国内に不在という状況だったので、完全に今回は知り合い目線無しの、感想レポートになります。

 

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ネトフリってどーなのよ②『ポーラー 狙われた暗殺者』北欧の至宝、マッツ・ミケルセン。ヤりマッツ撃ちマッツ泣きマッツ、全てのマッツファンに捧ぐ。

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久々のネトフリ案件。『ポーラー 狙われた暗殺者』鑑賞。

 

北欧の至宝こと、マッツ・ミケルセン主演の、『ジョン・ウィック』風ガンアクション・バイオレンス・ムービー。

本筋からして「舐めてた殺人マシーンが、やっぱり殺人マシーンでした」という、オチは火を見るより明らかな、出落ちみたいなネタだが、

SNS上では「どこを切ってもマッツ一色の金太郎飴状態」「マッツのAV」とかいう、いかがわしき感想が乱立してたのと、公開前から出回っていた「指先から四方八方にビームを射出するマッツ」の絵面からして、傑作の予感がプンプンしていたので、その正体を確かめるべく、いざ鑑賞。

 

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感想『ミスター・ガラス』シャマCU、感動のフィナーレ。シャマラン教徒にとっての教典となるか

 

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突然だが、僕はシャマラニストだ。

 

シャラマニストとは、皆様ご存知だろう、M・ナイト・シャマラン監督の映画を愛してやまない、カルト教のようなものである。

 

カルトとは、映画評論家、柳下毅一郎氏いわく、「表立って活動できない教団の集会が夜な夜な秘密裏に執り行われる様」に由来するというが、

シャマランの作品もまた、作品自体の完成度や一般の認知度、満足度に関わらず、

なぜかごく一部の圧倒的な支持でもって成立する。

 

そんなシャマランの最新作、いち教徒としては行くしかない。

 

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感想『ドドンパ酔虎伝(1961)』昭和ならではの過剰なサービス精神。色あせない珠玉の名作。

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昨日の『九ちゃん刀を抜いて』と同じく、神保町で開催中の【迎春特番  踊る時代劇】特集にて鑑賞。1961年、大映京都、川内康範脚本、田中徳三監督作品。

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感想『九ちゃん刀を抜いて』沢庵ソングが頭から離れない。

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たまには、旧作を観たいと思っていたところに

神保町シアターにて開催中の【迎春特番  踊る時代劇】特集を発見。

 

こいつは縁起が良さそうだ、と思い、

坂本九主演作『九ちゃん刀を抜いて』をチョイス。1963年、東映岡本一平原作、城のぼる+吉川透脚色、マキノ雅弘監督作品。

 

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感想『クリード2 炎の宿敵』 完全なるロッキー外伝。さすがに蛇足だったか?

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『ロッキー ザ・ファイナル』はロッキー・バルボアという、スタローン自身の最高のイマジナリーフレンドにとっては、まさに有終の美を飾った作品と言って過言でない出来栄えだった。

 

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感想『来る』 〜極彩色に彩られたカリカチュアなトンデる映画

 久しぶりに会った元・同僚の友人からの強い勧めにより、年末の憑き物落としとしてはベストかなぁという理由もあり、

オープンしてからまだ足を運んでいなかったTOHOシネマズ日比谷にて鑑賞。

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意味深に上を見上げた構図。得体の知れない”何か”を見据えるようで良いポスターだと思うよ。
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感想『ボヘミアン・ラプソディ』やっぱりこれは”心の旅だよ”

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既に世間的にもかなり評判もよく、身内のあいだでも”傑作”の呼び声の高い、

故・フレディ・マーキュリーと半生と伝説的バンド、”クイーン”の生い立ちを描いたボヘミアン・ラプソディ

例に漏れず、公開初日に観てはいたのですが、仕事にかまけて文章化する時間が取れなかったのですが、世間からの良し悪しの感想や、評論家からの批評もある程度で揃った感があったので、個人的な感想とこの映画の持つ”正しさ”について、

さらっと振り返ってみたいと思います。

 

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